「今月、ちょっと食費がきついな」

ひとり親で子育てをしていると、そんな瞬間が誰にでもあるのではないでしょうか。

私自身、仕事と子どもの世話、そして家族の介護も重なるなかで、正直「誰かに頼っていいのかな」と迷った時期がありました。

そんな中で知ったのが「おてらおやつクラブ」という活動です。
今回は実際に申し込んでみた体験と、あわせて知っておきたい他の食の支援先についてまとめてみました。

おてらおやつクラブとは

おてらおやつクラブは、全国のお寺にお供えされたお菓子や食品などの「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として受け取り、子ども食堂や学習支援団体などの協力のもと、さまざまな事情を抱えるひとり親家庭へ「おすそわけ」として届ける活動です。
2013年に始まり、現在では全国2,000か寺以上のお寺と、800を超える支援団体が参加している認定NPO法人です。

「たよってうれしい、たよられてうれしい。」という言葉を活動の理念に掲げているのが印象的で、支援する側・される側という一方通行の関係ではなく、ゆるやかにつながり合うことを大切にしている団体だと感じました。

実際に申し込んでみました

きっかけはInstagramでした。何気なく眺めていたときに「おてらおやつクラブ」という名前が目に留まり、気になって自分で調べてみました。

たどり着いたのは公式サイトの「お母さん・お父さんへ」というページ(https://otera-oyatsu.club/parents/)でした。

そこから公式LINEアカウントを友だち追加し、案内に沿って住所や生活状況などを入力して申し込みました。手続き自体はそれほど複雑ではなく、申し込んだ週のうちに荷物が届いたので、正直「こんなに早いんだ」と驚きました。

箱を開けると、お米やお菓子、缶詰、ゼリー飲料、焼き菓子など、日持ちする食品が中心に入っていました。特に「今日は何か作らなくていいんだ」とほっとできる食品があるのは、忙しい平日の夜にとてもありがたかったです。
子どもも「今日のおやつ何かな」と喜んでくれて、それだけで気持ちが軽くなりました。

見知らぬ誰かが、こんな形で気にかけてくれている。その事実が、想像していた以上に心の支えになったことを覚えています。

申し込み方法について知っておきたいこと

おてらおやつクラブの届け先には、大きく分けて2つのルートがあります。

一つは、子ども食堂や学習支援団体といった「登録支援団体」を通じてつながるルート。もう一つは、地域の支援とつながることが難しいひとり親世帯に向けて、事務局から直接「おすそわけ」を届けるルートです。

私が利用したのはこちらで、公式サイトの「お母さん・お父さんへ」のページから公式LINEアカウントを友だち追加し、そのまま個人で申し込みました。18歳未満のお子さんと同居しているひとり親家庭であれば、母子家庭・父子家庭を問わず対象になるとのことです。

おてらおやつクラブ以外にもある、食の支援先

一つの団体に申し込みが集中してしまうと、本当に必要な人へ物資が届きにくくなってしまう可能性もあります。「頼れる先は一つではない」と知っておくことも、いざというときの安心材料になると思うので、いくつかご紹介します。

  • セーブ・ザ・チルドレンの「子どもの食 応援ボックス」:長期休み中の子どもの食を支えるための取り組みで、年1回、夏休み分・冬休み分をまとめて受け付けています。
  • フードバンク:企業や個人から寄付された食品を、生活に困っている家庭へ無償で提供する団体。地域ごとに運営されています。
  • こども食堂:食事の提供だけでなく、居場所としての役割も担っている地域の取り組みです。
  • 社会福祉協議会(社協):地域によっては食料支援や生活相談の窓口を設けています。
  • 自治体の児童扶養手当・子育て支援窓口:食料支援の情報だけでなく、経済的な支援制度についても相談できます。

一つに絞らず、いくつかの窓口を知っておくことで、自分の状況に合った支援にたどり着きやすくなります。

受け取るだけでなく、支える側にもなれる

おてらおやつクラブは、賛助会員や寄付という形で活動を継続的に支える仕組みも用意しています。私自身、支援を受け取った側として、いつか少しでも恩返しができたらという気持ちが芽生えました。

支援は「もらう」か「あげる」かの一方通行ではなく、状況によって立場が変わっていくものだと思います。今は受け取る側でも、いつか誰かを支える側になれる。そう考えると、支援を受けることへの気持ちの負担も、少し軽くなるのではないでしょうか。

おわりに|ひとり親の食の悩みは一人で抱えなくていい

ひとり親としての生活は、思っている以上に多くのことを一人で抱え込みがちです。
今回ご紹介したおてらおやつクラブも、フードバンクやこども食堂も、頼っていい場所として存在しています。

「まだ大丈夫」と我慢する前に、こうした選択肢があることを知っておくだけでも、いざというときの安心につながります。

もし今、食のことで少しでも不安を感じているなら、まずはお住まいの自治体の窓口に相談することから始めてみてください。