国保の限度額適用認定証の更新|必要な持ち物と、意外と知らない食事代軽減のしくみ
この記事は、限度額適用認定証をすでに利用していて、毎年更新している方に向けた内容です。
私も何度か更新していますが、今回初めて窓口で
と聞かれました。
「何のための確認だろう?」と思って話を聞いてみると、
90日を超える入院では、申請することで入院時の食事代がさらに軽減される「長期入院該当」という制度があることを知りました。
恥ずかしながら、私はこれまで限度額適用認定証を更新していながら、この制度のことを知りませんでした。
しかも、この軽減は自動で適用されるわけではなく、自分で申請しなければ受けられません。入院期間によっては差額が大きくなることもあります。
同じように認定証を更新している方の中にも、「そんな制度があるなんて知らなかった」という方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- 限度額適用認定証の更新で必要だった持ち物
- 窓口で実際に聞かれた内容
- 長期入院該当の申請について
- 入院時の食事代が軽減される仕組み
を、実体験をもとにまとめました。
更新手続き自体は認定証を利用するすべての方に関係する内容です。
一方、食事代軽減の制度は、住民税非課税世帯(区分オ・低所得者Ⅱ)で、過去12か月以内に入院された方が対象となります。
限度額適用認定証を利用する方は、医療費の負担が大きいご家庭も少なくありません。
この記事が、少しでも負担を軽くできる制度を知るきっかけになればうれしいです。
限度額適用認定証とは|医療費の自己負担を抑えるための証明書
限度額適用認定証は、ひと月あたりの医療費の自己負担額に上限を設けるための証明書です。
医療機関の窓口で提示することで、その場での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。
所得区分によって自己負担限度額は異なりますが、住民税非課税世帯(区分オ・低所得者Ⅱ)に該当する場合は、入院時の食事代(標準負担額)についても軽減の対象になります。
また、この認定証には有効期限があります。
窓口でもらった案内によると、有効期間は「申請した月の1日から7月31日まで」(70歳を迎える方は誕生月の末日まで)となっており、遡って認定を受けることはできません。
自動更新ではないため、8月以降も継続して利用する場合は、毎年あらためて更新手続きが必要です。(更新受付期間は毎年7月1日〜8月31日予定)
郵送で新しい認定証が届くわけではないため、自分で窓口やオンラインから申請する必要があります。
更新時に持参してよかったもの
今回の手続きを振り返って、「持って行ってよかった」と感じたものはこちらです。
- マイナ保険証または資格確認証
- 現在利用している限度額適用認定証
- 入院証明書
- 入院日数が分かる領収書・請求書
毎年同じ更新手続きでも、その年の入院状況によって確認される内容が変わることがあります。
特に、過去12か月以内に長期入院があった方は、入院日数を確認できる書類を持参しておくと安心です。
「入院日数90日超」ではじめて知った、長期入院に関する申請の仕組み
窓口で聞かれたのは、「過去12か月以内に、3か月(90日)を超える入院があったかどうか」でした。
これは、「長期入院該当」の認定に関わる確認でした。
限度額適用認定証を利用している方の中でも、所得区分「オ」または「低所得者Ⅱ」に該当し、過去12か月以内の入院日数が91日以上になる場合は、入院時の食事代がさらに軽減される仕組みがあります。
市役所でもらった案内によると、入院時の食事代(1食あたり)は次のようになります。
| 所得区分 | 入院時の食事代(1食あたり) |
|---|---|
| 一般(下記以外の方) | 550円 |
| 住民税非課税世帯(区分オ)・低所得者Ⅱ | 90日までの入院:270円 |
| 住民税非課税世帯(区分オ)・低所得者Ⅱ | 過去12か月以内の入院日数が91日以上:220円 |
| 低所得者Ⅰ | 130円 |
つまり、所得区分「オ」または「低所得者Ⅱ」に該当する方の場合、
90日までの入院では1食270円ですが、過去12か月以内の入院日数が91日以上になると、長期入院該当の認定を受けることで、91日目以降の食事代が1食220円になります。
差額は1食あたり50円ですが、入院期間が長くなるほど負担の差は大きくなります。
例えば、1日3食の場合、
・1日あたり150円の差
・30日では4,500円の差
になります。
長期入院では、毎日の小さな差額でも積み重なるため、対象になる場合は忘れずに申請したい制度です。
我が家も夫の長期入院をきっかけに、この制度を知りました。
夫は3か月を超える入院となったことで、これまで利用していた特別障害者手当は終了になりました。
一方で、今回の限度額適用認定証の更新手続きでは、入院時の食事代を軽減できる制度があることを知りました。
状況によって利用できる制度は変わりますが、「知らなかったために利用できなかった」ということがないように、利用できる支援制度を確認することの大切さを改めて感じました。
ただし、この軽減は自動的には適用されません。
過去12か月以内の入院日数が91日以上であることを確認したうえで、「長期入院該当」の申請を行う必要があります。
確認方法は自治体によって異なりますが、今回私が市役所で手続きをした際には、過去の入院については市役所側でも一定期間分の確認ができるようでした。
ただし、直近の入院分については、まだシステム上で確認できない場合があります。
そのため、長期入院があった方は、
・入院時の領収書や請求書(入院日数が分かるもの)
・退院時にもらった入院証明書
・直近2〜3か月分の入院期間が確認できる書類
などを準備しておくと安心です。
私の場合も、直近の入院記録について確認が必要になりましたが、手元にあった入院証明書を提示することで手続きを進めることができました。
「すべての書類を自分で用意しなければならない」というよりも、市役所で確認できる情報と、自分で準備する書類を組み合わせて申請する形になると考えておくとよいと思います。
実際に困ったこと|手元にあった入院証明書が役に立った話
市役所側でも、直近の6月・7月分の入院記録については、まだシステム上で確認できないとのことでした。
幸い、私は7月末までの入院証明書を手元に持っていたため、それを提示することで手続きを進めることができました。
もし何も持っていなかった場合、その場では申請できず、あらためて書類を準備してから手続きする必要があったかもしれません。
昨年は3か月を超える入院がなかったため、この確認自体ありませんでした。
今回の経験から、「前年に聞かれなかったから今年も大丈夫」とは限らないのだと実感しました。
医療費や入院に関する書類は、すぐには必要ないように感じても、あとから必要になることがあります。
特に長期入院があった場合は、領収書や入院期間が分かる書類をまとめて保管しておくことが大切だと感じました。
申請後の流れ|今月分は「差額請求」で払い戻しを受ける
長期入院該当の認定を申請したあとも、少し注意が必要でした。
窓口でもらった案内によると、申請した月の翌月1日からは、食事代が軽減後の金額(220円)になります。
一方で、申請した月については自動的に変更されません。
いったん通常の金額(270円)で支払ったあと、「食事代の差額請求」という別の手続きをすることで、申請日から月末までの差額分の払い戻しを受ける仕組みでした。
例えば、9月12日に申請した場合は、9月12日から9月30日までの期間が差額請求の対象になります。
差額請求に必要なものは、次の3つです。
- マイナ保険証または資格確認証
- 減額前の食事代で支払ったことが分かる書類(申請月の領収証)
- 世帯主の通帳またはキャッシュカード
つまり、「申請した日からすべて自動的に安くなる」というわけではありません。
申請月分については、領収証を保管しておき、あとから差額請求をする必要がある点を覚えておきたいと思います。
マイナ保険証を使っている方への注意点
マイナ保険証を使うと、医療費の窓口負担は自己負担限度額までに自動的に抑えられます。しかし、食事代の軽減については別途確認や手続きが必要になる場合があります。
そのため、マイナ保険証を利用している場合でも、
- 入院時の領収証
- 入院期間が分かる書類
は処分せずに保管しておくと安心です。
「マイナ保険証だから全部自動で適用される」と思い込まず、必要な制度は自分で確認することが大切だと感じました。
Q&A|3か月以上の入院があった場合、いつ相談に行けばいい?
Q:家族が3か月以上入院していたのですが、食事代が減額される制度があるなんて知りませんでした。どのタイミングで相談・申請すればよかったのでしょうか?
「長期入院該当」の申請には、過去12か月以内の入院日数が91日以上であることを確認できる書類が必要です。
そのため、申請手続きは91日以上の入院が確認できるようになってから行います。
ただ、入院が長引いている場合は、90日に近づいた時点で一度市役所へ相談しておくことがおすすめです。
事前に確認しておくことで、
- 申請に必要な書類を準備できる
- 入院日数を確認できる書類を保管しておける
- 対象になった時点で早めに手続きできる
というメリットがあります。
特に、医療費や入院中の食事代は長期間になるほど負担が積み重なります。
「もうすぐ90日になるかもしれない」と思った時点で、利用できる制度がないか確認しておくと安心です。
Q:すでに長期入院が終わっている場合でも申請できますか?
入院がすでに終了している場合でも、過去12か月以内の入院日数が91日以上あり、対象となる所得区分に該当する場合は、「長期入院該当」の申請ができる可能性があります。
ただし、食事代の軽減は申請した日以降が対象となるため、申請前の期間については自動的に反映されません。
今回、市役所で確認した内容では、申請した月については、いったん通常の食事代(270円)を支払ったあと、申請日から月末までの差額分について「食事代の差額請求」を行うことで払い戻しを受ける仕組みでした。
一方で、すでに退院してから時間が経っている場合や、申請前の期間についてどこまで対象になるかは、自治体や状況によって確認が必要です。
「もう退院してしまったから対象外かもしれない」と思っても、入院日数が分かる書類を準備して、一度市役所へ相談してみることをおすすめします。
来年の更新に向けて|備えておきたいこと
具体的には、以下のようなものを手元に残しておくと安心です。
- 入院時に発行される領収書や請求書(入院日数が確認できるもの)
- 退院時にもらえる入院証明書のコピー
- 過去12か月以内に入院した期間のメモ
特に、3か月以上の長期入院があった場合は、更新時に入院日数の確認が必要になる可能性があります。
「まさか更新手続きで入院日数を聞かれるとは思わなかった」というのが今回の正直な感想でした。
しかし、事前に「確認される可能性がある」と知っているだけでも、必要な書類を探したり、慌てたりせずに済みます。
医療や介護に関する書類は、その時は必要性を感じなくても、あとから大切な手続きにつながることがあります。
日頃から一か所にまとめて保管しておくことが、いざというときの安心につながると感じました。
まとめ|制度を知っておくことが、いざというときの安心につながる
限度額適用認定証の更新手続きでは、その時の状況によって「過去12か月以内の入院日数」を確認されることがあります。
住民税非課税世帯(区分オ・低所得者Ⅱ)に該当し、過去12か月以内の入院日数が91日以上になった場合は、「長期入院該当」の申請によって、入院時の食事代がさらに軽減される可能性があります。
ただし、この軽減は自動的に適用されるものではありません。
入院日数が分かる領収書や請求書などを準備し、自分で申請する必要があります。
今回、私は限度額適用認定証の更新をきっかけに、この制度の存在を初めて知りました。
夫は長期入院となったことで、これまで受給していた特別障害者手当が終了になりました。
「長期入院になれば、利用できる支援がすべて増える」というわけではなく、状況が変わることで終了する制度もあります。
一方で、今回のように入院時の食事代を軽減できる制度があることを知り、公的な支援制度は、その時々の状況に合わせて暮らしを支えてくれているのだと改めて感じました。
利用できる制度は、待っていれば自動的に案内されるものばかりではありません。
だからこそ、「今の状況で利用できる制度はないかな?」と自分から確認することが大切なのだと思います。
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